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幼馴染と発情期
第20章 お姫様のkiss




俺は数日じいさんの家で厄介になったが、人間でいられる期間も限られているので他に行くあてもないが、じいさんの家を出て城下町をさ迷った。


とりあえず酒場に向かうか。


酒場と言えば色んな人が集まって来るから話が聞けるはずだ。


ティナ姫に近付ける情報でもあればいいが…


「兄ちゃん!黒い布なんかまとっちまって!」

「好きで着てんじゃない」

「あれだろ?逃亡者!」

「そういうわけでもない。よくわからないが、助けてくれたじいさんがだな!」

「いいからいいから!ここではそういうのはなしだ!顔出しな!陰気くさいのがいると酒が不味くなる!」


そこにいたおっさん達にそう言われ、正直邪魔だった黒い布を取った。布を取ると、おっさん達は急にシーンとなった。


なんだ?


そして、あちこちでコソコソと話始めた。


「…他人の空似か?」

「それにしても似過ぎだろ…」

「でも何であんな格好でこんな所にいらっしゃるんだ?」

「おいおい!何だよ!?言いたい事あんなら言えよ!」

「何ってあんた…隣の国の王様とそっくりだ。まさか本物王様とかじゃ…?」

「はぁ?俺が王様?そんなわけないだろ!」

「そ、そうだよなぁ!まさか王様がこんな所にいるわけないか!しかも隣りの国の!」


またその場はにぎやかになった。

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