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幼馴染と発情期
第20章 お姫様のkiss

「何ー?クリスティーナ姫様と会いたいだ?無理無理!国王様がだーいじにしている姫様だ!何も取り柄のない一般国民と会わせてくれるはずがない!」

「まぁ確かに、あの美しさに惹かれるのはわかるけどな!」

「前回見たのは半年前のクリスティーナ姫様の誕生日だったよな?遠くからしか見えなかったけどな!」


ダメか…。
どうにか近付ける方法ねぇかなぁ。


――ガランッガランッ


酒場のドアが開く音がして、一人入ってきた。


「おお!お前さんついてるな!姫様にもっとも近い男が来たぞ!」


今入って来た男を見ると、そいつは俺を変質者扱いしたあいつだ。


「あー!」

「あ!」

「お前よくも俺を変質者扱いしたな!」

「あれで変質者扱いしない方がおかしいだろ」


そう言いながら俺を追っ払う事なく、椅子に腰を降ろして出された酒を飲み始めた。


こいつ、意外とクールだな。


「よぉキース!今日は姫様の護衛はないのか?」

「あー…姫様は今日から突然エドワード王子と一週間程旅行に出掛けたらしい。」

「は!?マジかよ…」


一週間以内にティナ姫からキスをしてもらわねぇといけねぇのに…


こうなったら絶対に人間になれない。


女神め!魔法が使えるならもっと俺にチャンスをくれてもいいじゃないか!



俺は腹を立たせながら、酒をやけ飲みした。
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