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幼馴染と発情期
第20章 お姫様のkiss




やべぇ…もう8時だ。


隣の国まで馬車なら30分で着くけど、徒歩だと1時間はかかる。あくまでも密会だから徒歩だ。


「兄上、先休んでいいよ」

「いや…そういうわけには…」

「…ティナ姫と会う約束してるんでしょ?」

「な、なんで知ってる!?」

「やっぱり…さっきからソワソワしてるしわかるよ」

「ソワソワなんかしていない!」

「ほら、いいから早く行けよ。時間守れない男は嫌われるよ」


エドワードはそう言って俺を追い出した。


ここは甘えておくか…


かなり歩き、やっと隣の国の城まで着いた。


あの木からティナ姫の部屋のバルコニーに行ける。


俺は例の木に登った。

木に登っていると、ティナ姫は俺に気付き、バルコニーに出て来た。
ティナ姫はネグリジェを着ていて、見慣れないその姿に思わず見とれてしまいそうになる。


「ザック王様!本当に来て下さったんですねっ…お忙しいから今日は会えないかと諦めておりました…」

「あぁ!今そっち行く…」


枝がない…そうだ。前に来た時キースが切り落としたんだ。

この距離なんて余裕だけどな。

俺は木からジャンプをした。


「危ないっ……ザック王様!」


あぶねぇ…人間の飛べる距離ってこんなもんだったか。


俺は、バルコニーの端にぶら下がっていた。


なんとか、ティナ姫の元に到着だ。
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