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幼馴染と発情期
第24章 出戻り



梨乃の手捕まえて握ると、梨乃はビクッとした。


「梨乃、こっち向けよ」

「嫌…」

「…何で?」

「健ちゃんの方見たくない」


昔は梨乃の気持ちも知らなかったし、梨乃に嫌われたくなくて踏み込んだ事なんかなかった。

でも今は…

俺は梨乃をグイッと引っ張って抱き締めた。


「……すげ…梨乃顔真っ赤じゃん!」

「や///…もー…だから嫌なの……見ないでよぉ…」

「最近の梨乃は俺と二人の時も積極的だったよなぁ」

「だって…せっかく再会したのに昔みたいに照れ隠ししてたら一生健ちゃんに自分の気持ち言えなくなると思って…」

「梨乃が頑張ってくれたおかげで梨乃の気持ちわかったけどな」


俺は抱き締めている梨乃の頭をポンポンと撫でた。


「そうだ…今日の昼何で泣いてたんだ?勝手に旦那との仲で悩んでるのかと思ってたんだけど…」

「え…あ、あれは……えっと…自分の勝手なんだけどお兄ちゃんがもうすぐ結婚するから…お兄ちゃんの結婚自体は嬉しいんだよ?でも…お兄ちゃんが結婚したら一人暮らしになっちゃうし…お兄ちゃんの事頼って来たみたいなものだったから…これから1人になるのがすごく不安で…寂しくて…」


梨乃はお兄ちゃん子だったし、昼間の涙の訳がめちゃくちゃ納得出来た。


「そういう事か…まぁ、もう梨乃は1人にならないから安心しろよ」


そう言うと腕の中の梨乃は俺にギュッと抱き着いてくれた。

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