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君の弱点と私の本性
第2章 俺の女でしょ
「ここだよ?帰り道はわかるでしょ?
ありがとうね」
27階建ての私の家のマンションはエントランスに着くまで27mある、その場所で京とバイバイしようとしたら
「椿って、1人暮らししてんの?」
まだ帰る気はないらしい、と言うか上がり込む気だなこいつ。
「うん、お父さんが単身赴任というかNYにいるんだけどあんまり喋れないからお母さんが通訳にね
……………入る?」
「わかってんじゃん」
結局学校から電車、そして今も手を繋いだままだ。
オートロックを解除してエントランスホールを抜けてエレベーターに乗り24を押した。
「…椿って金持ち?」
「お父さんが専務だから、まあ、親の金よ!高いところ平気?」
「余裕」と言う京に、そう とだけ言って私は内心焦っていた。
ポーンと到着の音がなってエレベーターを出てずっと繋いでた手を離して2403の部屋の鍵を開けた。
「ただいま」
「お邪魔します」
スリッパに履き替えて後ろにいる京に「そのまま突き当たりの部屋で待ってて」とだけ残して私は自分の部屋へ向かった。
ガチャ。
「……………ふー。不自然じゃ…なかったよね…?」
ベッドに座りドキドキと騒ぐ心臓に気づいて、両手で頬を抑えた。
まさか、ここまで着いてくるとは、ね?
ていうか、飽きるまでって何よ直ぐに飽きちゃえ!
…でも、これで弱点を探すのが容易になったからいいか。
立ち上がってネクタイをほどいてブレザーを脱いでハンガーにかけた、そのままベストのボタンを外して中のブラウスも…、
「椿ー、トイレってど……おぉ、着痩せするタイプ?」
扉を閉め忘れていた私の一生の不覚。
「いいじゃん、水色のレースって椿っぽい」
パタン、と京が部屋に入り扉を閉めた。
あれ……………?