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君の弱点と私の本性
第3章 もらってもいい

ちょっと、何言ってんだこのガキ
「椿は俺のこと好きになってくれないの?」
捨てられた子犬のように下から私を覗き込む京にドキッと鼓動がはねて、顔が熱くなってきて
ああもうそんな目で見ないで!
「ませガキ!発情期は春だけにしろよ」
照れ隠しにそう言う私は可愛げなんてなくて、眼鏡を外した京の瞳に吸い込まれそうになりながらも水筒のお茶を飲んだ。
「椿、今の録音した。
これをさ、クラスの男子に回したらどうなるかな」
見せつけられたディスプレイのボイスメモには新規録音の文字と一緒に5,29秒の文字が。
「京〜〜〜〜〜〜!」
私の暴言が残ったその携帯を奪い取ろうと腕を伸ばしたら引っ張られて京の膝の上、顔をあげたら目の前に京の顔があって、不覚にも下腹部の奥が疼いてしまった。
「あー、このまま椿の中に挿れたい
俺最近ほんとにやばい」
グッと腰を抱きしめられて幸せな気持ちになっていたのに、急にそんなことを言い始めて思わず身構えた。
「私に飽きたりしないの?」
「ない」
即答で返事をされて、無意識にホッとした。
…この腕の温もりが私のものじゃなくなる?
不意にそんなこと考えてしまったら何だか泣きたくなってきてしまった。
「京、私が髪の毛変えたら京も眼鏡外してコンタクトにしない?」
そっ、と京の頬に触りながらそう聞けば
「俺がコンタクトにするのはいいけど、椿はこのままでいいよ、顔が見えたりスカート短くして欲しくない」
嫉妬を表しているような瞳に吸い込まれて、私は自分から、初めてキスをした。
「え?椿?」
「今日、委員の仕事終わるの待ってくれたら一緒に帰ろう」
もう、私の心は決まっていたんだ。

