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君の弱点と私の本性
第6章 そうやって、私を

「伊月さん?
椿、椿?」
1時間目前の渡り廊下、通行人はゼロ。
「名前で呼ばないで」
初対面の六平要、告白された私。
「伊月さん、初対面じゃないよ俺達」
罠だとしか思えない、むしろ罠でいいよ、誰が悪いの?私が悪い。それでいいじゃない
「小学校、同じだったよ、でも俺六平じゃなくて和泉だったし、伊月さんは"かなめ"じゃなくて、ずっと"よう"って呼んでたよね」
キーンコーンカーンコーン、チャイムがなった1時間目はじまる、現代文だよなぁ
「獅童京に別れようって言ったんでしょー?
なんで?かっこよくなってたじゃん、もしかしてB専?
だったら俺のこと好きになれるね」
「は?あんた顔は整ってるけど?寝言でも言ってんの?」
……………思わず口をきいてしまった。
ああ、なんなんだよ!おかしいだろ!イケメンになった(元々イケメンだけど)京とか!突発的に別れてとか言った私とか!初対面じゃないらしいけど初対面の人に告白までされるとか!
もう!絶対誰かが裏で手を回してるよこれは!
「チャイムなったから教室かえる!!!」
またもや、言い逃げた私は教室へ、ではなく。図書室のある別館と呼ばれる第二校舎へ向かった。
その場所の恐ろしさなんて知らなかったんだよ。

