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君の弱点と私の本性
第1章 付き合って



次の日



昨日は張り紙を見るために家を早く出たけど今日はいつも通りの時間に家を出て電車に乗った。


そこで、偶然にも見つけた…彼 ー獅童 京ー を…

少し人の多い車両の中で私はチラチラと左側の車両連結部分の所にいる獅童を盗み見ていた。


推定180もないけど高身長、なのに猫背で毛先は少しクルンとしている、眼鏡をかけているけど目元がはっきりと見えない、学校指定の鞄は持たず黒のショルダーには何か黄色っぽいものが着いている。

………うーん、やっぱり七三分けのバリバリガリ勉ってわけではないのね。だからってチャラチャラしてるようには見えないし。


せっかく遠くもない距離にいるのに私の近くにはサラリーマンが多くて身動きはあまり取れない。

毎日の事だけどやっぱり鬱陶しいというか…つーか邪魔。ほんっとウザい!つま先踏んづけてやろうか!?


思わず本性が出て舌打ちしそうになる、そう…私は表向きはおとなしい、地味な優等生だけど実は言葉遣いは荒いし何より足癖が悪い、昔ヤンチャしていたお母さん譲りの性格に似てしまった。

まあ、今のお母さんは昔のことから足を洗って海外へ飛んでお父さんのために通訳人をしているけど。

仕方なしにため息を漏らせばお尻に何か触れた。

後ろのサラリーマンの鞄でも当たった?いや、違う…今度は腰からお尻にかけて撫でるような…次第に円を書くように掌で撫でて太股へと流れて行った。

痴漢だと確信し私は少し上を見て次の駅を確認すれば降りる駅。あと1分もしない内に目の前のドアが開く。


嫌悪感はあるが、耐えるしかないなと思っていたら太股を触っていた手がスカートを捲りパンツ越しに触っていた。


いやいやいや、何してんの?


思わずその手を掴もうと、後ろのやつの足を踏もうと、怒鳴りつけてやろうかと、振り向こうとすれば…



「おじさん、次の駅で降りてくれない?」







「……………え、獅童…?」





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