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えっちなハプニング♡短編集
第5章 放課後の教室で……
「……っそもそもどうして、私の気持ち知ってるのよ?」

あまりの力強さに怯みながら、私は最初から疑問に思っていたことを声にする。

「誰にも、言ったことないのに……」

私は、“好きな人を他人に教えると恋が実らない”

という噂を真に受けて、親友にもこの想いは告げていなかった。

「…そんなの、お前見てたら誰だって分かるだろ。今日だって、日直の仕事全部1人で引き受けやがって…」

「だってそれは、家の用事って言ってたもん!仕方ないでしょう?」

「俺、今日、藤田にカラオケ誘われたけど。」

「えっ………」

「日直は?って聞いたら、『姫野さんに頼めば全部やってくれるから平気』だってさ」

「…………」

「雑用に追われて姫野が泣いてんじゃねーかな、
と思って戻ってきたら脱ぎだしたからさぁ」

「…………」

「あんなやつ、やめとけよ。可哀想だから、寂しかったら俺が慰めてやるよ」

私は声を出すこともできず、無言で翔太の腕の中にいた。

気づくと腕はゆるまっていて、逃げようと思えば逃げられるのに

私はそこから動くことができない。
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