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えっちなハプニング♡短編集
第6章 夜のOfficeで
「えっ?」


「いや、そこの道通ったらこのフロアだけ明かりついてたから。寄ってみたんだよね」


「そ、そうだったんですね…」


あぁ、なんでもっと気の利いた返事ができないの私?!


彼への想いを自覚してから、いつもこうやって後悔を繰り返してしまう。


「やっぱ来て正解だったわ」

「……え?」


意味深なその言葉に驚いて顔を上げると、彼は意地悪く笑っそれきり黙ってしまう。


…それって、私が残業してたからって意味…?

ドキドキしながら、さっきよりも早く仕事をこなしていく。


彼の存在でこんなに変わるなんて、我ながら単純だな…


自分に呆れながら、最後の1行を打ち込んでいく。


中嶋さんのお陰で、予定よりずっと早く帰れそうだ。


「お、終わりました〜!出張帰りでお疲れのところ、本当にありがとうございました」

「いえいえ。矢野、お疲れ」

頭を下げる私の髪を優しく撫でてから、彼は帰り支度を始める。
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