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向日葵を君に…
第11章 向日葵を君に…
病院に到着すると、病院の入り口の所で槇野がケータイを握りしめて頭を抱えてしゃがみこんでいた。
「弘貴っ…何があったの!?」
ちよ子が槇野に駆け寄った。
「ちよ子…ッ…高野……穂高が…トラックに跳ねられて…俺もその場にいたのに…」
「え…」
私は病院の中に駆け込んだ。
槇野に穂高の運び込まれた場所に連れて行ってもらうと、そこは集中治療室の前で穂高のお母さんとお父さんがいた。
「結花ちゃん…」
「あの…………穂高は…………」
「一命はとりとめたけど…意識が戻るかわからないの…」
穂高のお母さんは涙を溜めながら説明してくれた。
私はそれを聞くと泣き崩れた。
「結花ちゃんっ…」
ちよ子が駆け寄ってきて泣きながら私をギュッと抱き締めた。
「ふえッ…結花ちゃんっ…穂高君…きっと大丈夫だからッ…大丈夫だから!」
私はちよ子にしがみついて泣き続けていた。