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向日葵を君に…
第11章 向日葵を君に…
ここ何処だ?
向日葵畑のど真ん中だけど、空は真っ白。
いくら歩いても向日葵畑を抜ける事が出来ない。
ベンチがあって腰を掛けると隣に懐かしい風を感じた。
隣を見ると俺のおばあちゃんが座っていた。
あれ?俺の体小さい子供になってる…
あぁ…これは小さい頃の記憶…?
「ゆうちゃん、こんな所で何してるの?」
「何って…ここから帰りたいのに帰れないからさ。休憩ー」
「休憩してる暇なんてあるかしら?」
「うーん…でも、時間が経ってるのかどうかもわからないし」
「…大切な人を待たせてない?」
「え…?大切な人?だって今、子供の頃の事みたいだし…」
俺の体はいつの間にか現在の俺の体に戻っていた。
「時間は止まるわけない…ゆうちゃんがこうしてる間にも時はどんどん進んでいるのよ」
周りに咲いていた向日葵畑の向日葵がなくなっていく。