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向日葵を君に…
第11章 向日葵を君に…




唇が離れると穂高は子犬みたいな目で私を見る。


「…なんでそんな目で見るの?」

「ごめん…ちょっと名残惜しくて」


穂高はそう言って目線を下に下ろした。


「これからずっと…いつでもたくさん出来るでしょ?」

「そうだよな。あー早く怪我治さないと!」


意気込む穂高から離れて、私は槇野から預かった紙袋を穂高に見せる。


「それとこれ槇野から預かったよ」

「弘貴から?…ア!うわー…それ、中身って見ちゃった?」

「ううん。見てないよ…穂高が意識戻るまで待ってた」

「そ、そっか…誕生日過ぎちゃったけど。誕生日おめでとう」

「ありがとう…開けてもいい?」

「うん」


槇野が中身を見えないように貼ったガムテープを剥がして紙袋を開けると、向日葵の花を中心にした可愛い造花の花束の置物が出てきた。

可愛い…


「あ!あー…それからか…」


穂高はそう言うと左手で顔を隠した。

今、顔赤くした?


「え?どうしたの?」

「いや!なんでもない!深く考えないで!」

「深く?」


向日葵といえば、穂高と仲良くなったキャンプの時に二人で向日葵畑見たっけ。一緒に花言葉調べて…

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