この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
向日葵を君に…
第1章 デブはキモイですか?
このおばあさん…すごく上品な綺麗な顔立ちのおばあさんだな。
今日はやけに美人に縁のある日だ。
手すりの前を譲った直後。
あの彼女がいつの間にかおばあさんの横に来ていた。
「…おばあちゃん」
「あら、結花(ユカ)ちゃん、同じ電車だったのね」
「うん。席あるから座んな」
おばあさんは俺にペコリとお辞儀をしてくれて、彼女に支えてもらいながら先ほど彼女が座った席に移動する。
「…ありがとう」
去り際に彼女は無表情のまま俺にそう言った。
彼女のおばあちゃんだったのか…納得した。