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向日葵を君に…
第14章 向日葵を僕に。
弘貴と天井は外まで見送りに来てくれた。
結花を後部座席に座らせる。
「結花ちゃん、頑張って元気な赤ちゃん産んでね!」
「うん…頑張ってくる」
「俺も応援してるからな!」
「あーハイハイ」
「クソー!こんな時まで軽くあしらわれるとは…」
俺は結花を乗せて病院に向かった。
病院に向かう途中、結花は病院に連絡を入れていた。
本当、こんな時までしっかりしてる…。
俺なんか心臓バクバクで安全に運転する事で精一杯だ。
「結花、ツラくない?」
「うん…ツラくなってきた」
「だよな…なんも出来なくてごめん」
「謝らないでよ…優也は悪くないから…ねぇ…病院着くまで話してて………気…紛れる話」
あ…意外と平気そうに見えたけど平気じゃなかったんだ。
そうだよな…これから初めての出産。
俺以上に結花の方が背負ってるものは大きいはず。
病院に着くまでの間、俺は結花にずっと話し掛け続けた。