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向日葵を君に…
第14章 向日葵を僕に。
――次の日の昼過ぎ。
分娩室で力一杯の産声が響いていた。
「元気な男の子ですよ」
出産に立ち会っていた俺は子供が生まれてからも結花の手を握っていた。
「結花…うぅッ…頑張ったな…本当、結花すごいよ…」
大号泣しながら息子を腕に抱いた。
「お前も頑張ったよな」
子供生むってこんなに大変な事だったんだと初めて知らされた。
結花が分娩室で安静にしてる間。
俺はやるべきことがたくさんあった。
昨日はかなりバタバタしていた上に俺の思考能力は0だった為、結花のおばあちゃんにもうちの両親にも連絡を取れていなかった。
このタイミングで連絡などしないといけなかったのに俺は待ち合い室のソファーで爆睡。
駄目なお父さんでごめん。
病院の人に起こしてもらって、なんとかその日のうちに結花のおばあちゃんと俺の両親に来てもらえた。
弘貴達にも連絡を入れたけど、天井がバタバタしてる時に行ったら迷惑になると気を利かせてくれて明後日に来てくれるらしい。
はぁ…
俺、親になったんだ。