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向日葵を君に…
第4章 キャンプ
弘貴は天井の無駄な荷物を持ち、俺は高野の荷物と自分の荷物を交換して歩き始めた。
荷物が軽くなったとはいえ、一番体力のない天井はすぐにバテてしまった。
「ハァハァ…みんな…ごめ…ちよの事は気にしないで先に行って…」
「アホか!何たかがハイキングのコースでパニック映画の死にそうなシーンみたいな事言ってんだよ!」
「だって…このまま、ちよのペースに合わせてたら…キャンプ場に着くのすごく遅くなっちゃう…」
天井は今にも泣きそうだった。
必死で涙を堪えているのが伝わってくる。
そんな事気にしてないのに…多分、高野も弘貴も誰も到着時間が遅くなる事なんて気にしてないはず。
すると、突然弘貴は天井を俺達とは反対に向かせた。
「俺とちよ子は一回休んでから行くから二人は先に行ってて、ちょっと遅れるかもしれねぇけどキャンプ場で合流な?」
「…その方が良いみたいだね。穂高、行くよ」
「え…うん…」
弘貴…そりゃ天井もあんたに惚れるって…。
俺と高野は先に二人でハイキングコースを進む事になった。
ん?二人で…二人で!?