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向日葵を君に…
第6章 告白しちゃいますか
「うわ!汗凄いぞ!汗拭きシート使うか!?具合悪いなら今日は止めた方がいいんじゃね?」
弘貴はポケットから汗拭きシートを出して1枚くれる。
俺はそれをもらって広げて、それを顔に押し当てた。
「ありがとう……具合は悪くない…緊張してんだよ…緊張して震えが止まらない…」
「緊張?何かあるのか?」
「今日…高野に告白する…」
「マジかよ!絶対に大丈夫だって!そんなに緊張すんなよ!」
俺は昔の写真が入ってる定期入れを握った。
「…自信ないんだよ…自信を持とうとするとこいつが邪魔してくる…」
弘貴に定期入れを渡した。
「こいつ?………え?これって…もしかして穂高?」
「ひどい写真だろ?…俺…小学生の高学年から中学までそんなんだったからさ…誰にも受け入れてもらえなくて…」
「穂高!こんなのに縛られるなよ…変わりたくて変わったんだろ?あーっと…何て言っていいかわかんねぇけど、穂高は穂高だし!俺はどんな穂高でも好きだからな!」
「弘貴…声でかい…」
「あ、わり…だからな、高野もちゃんと穂高の事どんな穂高でも好きなら好きなはずだから…穂高の事嫌いではないと思うけど…あー…わけわからなくなってきた…もし稀に恋愛対象に入れなかったら泣かせてやるから!昔の自分なんか関係ない。今の穂高でどーんと勝負してこい」
「弘貴…ありがとう」
弘貴のおかげで、不思議と手の震えはなくなっていた。
本当に弘貴と出会えてよかった…。