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向日葵を君に…
第6章 告白しちゃいますか
「さてと、次はちよ子の大好きなあそこに入ろうか!」
「え!?大好きじゃないよ!逆!嫌いなの知ってるでしょ!?いやーっ!」
弘貴は天井を強引にお化け屋敷に連れていく。
「2名様ずつお入りくださいね」
「嘘っ!みんなで一緒に入りたいのに!」
「ちよ子ちゃん?さっさと進もうか?あとがつかえるからな~」
「ちょっ!急がせないでっ!うぅー…」
弘貴達は大騒ぎをしながら入っていった。
「お次の2名様どうぞ」
「高野、行こう?」
「…」
高野は何も応えてくれなかった。
もしかして何も言わないけど、そろそろ飽きたのかな…
明らかに出てきそうな人形は壊れているのか、作動しない。
マネキンの頭が転がって来て、適当に端によかす。
恐ろしいくらいに…怖くない…。
「あ、そうだ…高野」
振り返ると高野がいない…あれ?
急いで戻ると高野は最初の地点で止まっていた。
「どうした?早く先、進もうよ」
すると、さっき作動し損ねた人形が横から飛び出した。
「キャッ…」
「え!?もしかして怖い?」
「………悪い?」
「ごめん…気付かなくて…えっと…よかったら掴まってください!」
そう言うと、高野は珍しく俺の腕に抱き着いた。