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第4章 　椿　＊　

「……っ……！」


呻き声が聞こえ。
我に返った僕はすぐに唇を離した。


「ごめ……」


呟くと、彼女は僕の頭を胸元へと押しつけるようにして。


いいよ。
好きにしていいから、と。

囁くように、口にした。


その言葉がまた、僕を行為にのめりこませる。


再びそこを噛み。
そして癒すように、舐める。

唇で。
……舌先で。

何度も続けた。


片方を手で。
もう片方は、口で。
愛さずにいられないその膨らみ。
ずっと触れていたいと思わせる、柔らかな感触。

僕はただ、夢中になって、そうして。


「――――……」


どれぐらいそこへの愛撫を続けただろう。

身体の中を侵していく熱の酷さにもうどうしようもなくなった僕は、こみ上げる衝動のままに、胸から離した手と、顔。
そのまま彼女を抱き締めた。
身体全体で。華奢な彼女の身体を包み込むように、きつく……強く。


「ん……っ」


彼女が苦しそうに漏らす声。
それでも緩めることなどできない力。

はあっ、と。
深い息を吐きながら。
抱き締めた彼女の頬に……唇に何度も口づけを落とす。

火照っているその頬。
触れれば感じるその熱さ。