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花に酔う
第3章 金木犀 *
……そうして。
その時は、きて。
より濃密にその香りが漂う部屋で、僕は彼女を抱き締める。
溜め息のような、声を漏らす彼女。
唇に口づけて。
舌を絡ませながら深く味わうそれ。
しっとりとした感触。
柔らかな弾力。
僕を虜にする甘い声――――。
はやる気持ちを抑え、彼女の気持ちが高ぶるのを待ちながら、何度も、何度も。
「ん、あ……」
やがて彼女は身体をより強く僕に押しつけ始める。
僕の足のあいだに、自分の片足をいれてきた。
それは彼女がさらなる愛撫を欲しがっている証拠。
唇を離して。
「ねえ」
彼女の耳元に唇を寄せ。
「……やっぱり、縛ってあげようか」
え……? と。
吐息交じりに彼女が返してくる言葉。