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花に酔う
第3章 金木犀 *
僕がお風呂からあがったときも、彼女はいつものようにその映像を見ていた。
そう。うっとりと見入っていたんだ。
「何で縛る?」
だから僕は。
軽い遊びのつもりで。
本当に、ただそれだけのつもりで。
明日はふたりとも休みだし。
いつものセックスより、ちょっと激しく……盛り上げられるかな? なんてそんな軽い気持ちで、そう口にした。
「あの映像の女の子と同じようにしてあげるよ」
戸惑っているような彼女の顔。
でもそれは、拒絶しているようなものではない。
「……興味、あるんでしょ?」
甘く誘惑しながら彼女のワンピースに手を掛ける。
寝るときにいつも着る、ゆったりとしたその服は容易に脱がせられるつくりで。
……すとん、と。
それが床に落ちたとき。
ごくり……、と。
彼女の喉が動いた。