この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
花に酔う
第3章 金木犀 *
「……こんなかんじかな」
思わず、零した言葉。
彼女から少し離れ、全体を見つめる。
「うん……いいよ、すごく」
僕は思わずごくりと喉を鳴らし、無意識のうちに口にしていた。
それほど、彼女の姿は艶めかしかった。
透き通るような、白い肌。
決して大きくはないけれど、形のいい胸の上と下に、赤い紐が這っている。
それにより強調されている、ふたつのふくらみ。
何よりも、彼女の表情が。
頬を赤く染め。
目を潤ませて。
きゅっ、と噛んだ唇。
僕から目を逸らして。
荒い息を必死で抑えようとしているその姿が。
……何度も見たあの女の子とは明らかに違う表情の、彼女の姿が。