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花に酔う
第3章 金木犀 *
……なに、これ。
鏡に映る自分の姿。
なんでこんなにいやらしいのだろう。
でも。
「……きれいでしょ?」
彼の囁き。
無意識に、頷いていた。
2本の紐が、私の胸を強調していて。
その真ん中にある部分が。
まだ触れられてもいないところが。
「……乳首、勃ってる」
――――っ……!
背後から、耳元で囁かれ。
がくがくと膝が。
「……っと」
揺れた身体を背後から支える彼。
両手で、腰に触れられた。
「……っやあっ」
触らないで。
触らないで――――!
おかしい。
私の身体はやっぱりおかしい。
どうしよう。
縛られた自分。
それを彼に見られているだけなのに。
なんでこんなに……こんなに疼くの。
身体が彼を欲しがってるように感じるの。
「ふ……っう、っ……」
俯いて、必死で耐える。
こんな自分が恥ずかしい。
あんなにいやだって言ってたのに。
なんでこんなになるの。
だって。
だってこれじゃあ、まるで。
まるで、私が。
「……縛られるの。
やっぱり嫌いじゃないよね――――?」
頭の中を覗いているかのような彼の言葉に。
ひく、と。
一瞬息が止まった。