この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
花に酔う
第3章 金木犀 *
彼が、私を見つめたまましゃがみこむ。
私もその視線を逸らせない。
「……甘い匂いがする」
私の下腹部の前にある顔。
首を振って、あの花を飾ってある方を見る。
でも。
「……花の匂いなんかじゃないよ」
彼は、そう言って。
私のショーツの両端に指を掛けた。
「いや……あ」
私の声など聞こえないかのように。
つつ……と。
ゆっくりそれを下ろしていく。
「……あ。
糸、引いてる――――」
彼の指先が突然そこに触れた。
ぬちゃ、と音がしたかと思った。
「――――!!」
思わず腰を引く。
でも、すぐに引き戻される。
「ぐちょぐちょだ」
「……っ、やあっ」
恥ずかしい。
恥ずかしすぎる。
「こんなに濡れやすかったっけ……」
ぽつりと零す彼の言葉は、独り言のようにも思えるし。
私にわざと聞かせているかのようにも思えた。
するすると足首まで下ろされたショーツは呆気なく奪われ。
そのまま、彼は。
私のどろどろのそこへ――――。