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花に酔う
第4章 椿 *
……日を追うごとに憔悴していく彼女。
心配でたまらなかった上に。
例の罪悪感にも苛まれていた僕。
仕事を首になっても構わないという覚悟で取った、長期休暇。
実家に戻り両親と共に暮らしていた彼女に、僕に面倒を見させてくれと願った。
腫れ物にでも触るように彼女に接していた彼女の親は、彼女が望むならと言ってくれ。
親には言えないことも話してきた幼馴染みの僕の方を、結果的に選んだ彼女。
そうして。
僕たちは、僕の住んでいたアパートで一緒に暮らし始めた。
狭いワンルームだったけど。
彼女のそばにいるのが目的だったから、ちょうどいいような気さえした。