この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
可愛いヒモ~番外編
第2章 採用
ヒモの意義を俺に言う前に、友梨香さんこそ男を部屋に泊まらせるってことの意味、わかってるんだろうか。それとも一切俺に対しての警戒とかないんだろうか。
……ない気もする。普段の、友梨香さんの言動とか見てると。
俺も多分、あの氷事件がなかったら、友梨香さんをそういう目では見なかった。だけどあれをきっかけに、興味を持ってしまったというのもあった。
友梨香さんちにお泊まり。そういう展開に対する、わずかな期待ーー。
もちろん自分から友梨香さんに何かしようとは思ってない。バイトで気まずくなりたくないし、こっちからいろいろ仕掛けるには、男って結構不利だと思うんだ。氷事件でちょっと学んだのもある。
だから、あっちから何かしてきたらーー。その程度の企みだった。
「いいっすよ。掃除とか洗濯くらいなら」
「本当!? よし、交渉成立ね」
お互い黒い考えがあったけど、それを身を持って知ることになるのはもう少し先の話だ。