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可愛いヒモ~番外編
第3章 友梨香の発熱騒動
「……ふーん、じゃあもう元気なんだ」
「うん、お腹すいた! 麻人、ご飯っ」
ベッドから立ち上がろうとするゆーりの腕を引き、いつもよりちょっと乱暴にベッドに押し倒した。
「わっ」
小さな悲鳴は無視して、ゆーりの顔の横に両手をついた。
「元気になったんなら、俺の相手できるよね? いつもの『仕返し』的なの」
その言葉を口にした途端、ゆーりの顔がひきつる。……俺が怒ってるの、やっと察してくれたらしい。
ゆーりは慌てて、わざとらしく咳を始めた。
「ゴホッ、ゴホッ。ヤバ、やっぱりまだダルいわ! 熱もあるかも!」
「起きて計ったじゃん。平熱だったけど?」
「あ、でも……んんっ」
俺はまだ何か言おうとするゆーりの口を、手のひらで塞いだ。
もちろん、本気で怒ってはいないし、乱暴なことをするつもりもない。さすがにもう萎えたし。