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第4章 女子力アップ大作戦

　半年くらい前のゆーりの部屋は、それはもう酷かった。
　食べたゴミはそのまま、物が散乱してて足の踏み場もないし、洗い物も洗濯物も溜まってるし、水まわりは汚いし。
　もう女性の部屋云々より人が住める部屋じゃない。
　最初は部屋に行くたびに俺が片付けて、ご飯も作ってあげてたけど、ゆーりに情が移るにつれてだんだん心配になってきちゃって。
　この人俺がいなくなったら、生きていけなくなるんじゃないか、って。
　ゆーりは平気っていうけど、冷蔵庫の中とか腐りかけてるものが毎回あったし、テーブルにはコンビニ弁当のゴミしかないし。
　食中毒とか栄養の偏りで倒れそう。だから付き合いだしてからはあえて厳しく、姑なみにうるさく言って、家事とかさせるようにしていた。
　その効果か、最近は人並みに片付けも料理もしていて、安心してたんだけどなぁ。ただの付け焼き刃だったんだろうか。