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可愛いヒモ~番外編
第4章 女子力アップ大作戦
彼女は緑茶を淹れて戻ってきた。お菓子で散らかったテーブルを整理しながら、デザート用の皿に目がいく。
白くて花の模様が描かれた可愛らしいデザインのものだった。
「ゆーりんちにこんなのあったんだ」
「あー……最近買ったんだよね。食器全然無かったから、私んち」
「……作らなかったしねー料理」
「もう、一言余分っ!」
俺は声をあげて笑った。食器が増えたことよりも、食器が可愛らしいデザインになったことを突っ込みたかったんだけど、火に油になっちゃうかなーと思ってやめておいた。
話はそれきり。
それからしばらくは二人でお菓子をつついたけれど、お茶で口直ししながら頑張っても、到底全部は食べきれなかった。
「もう無理、気持ち悪い……」
「ゆーり全然食べてないじゃん」
「バカ! 私あんたが来る前に一通り味見してんだからねっ! 糖分の過剰摂取で死んでしまうっ」