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可愛いヒモ~番外編
第4章 女子力アップ大作戦
間延びした返事と共にゆーりは俺の隣に立った。
……うん、やっぱり狭い。そもそもキッチンじたいそこまで広くないのに、二人で洗い物って逆にやりづらい。肘なんてぶつかりそうだし。それでも一緒に作業したい気分だった。なんとなく。
ゆーりも同じことを思ったみたいだった。
「肘当たる」
「じゃあ、一歩そっち行って」
「うん」
ゆーりが一歩移動する。これで肘は当たらない。
二人で黙々と洗い物して片付けるという作業をしていると、ふいにゆーりが言った。
「麻人は、優しいよね?」
「洗い物してるから?」
ゆーりには優しいとよく言われるけれど、そう言われるタイミングがいつもちょっとずれてる気がして、俺は首をかしげたくなる。
「うーん、優しいっていうか、面倒見がいい。マメだし」