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まだ見ぬその先へ
第1章 羊が1
新しい高校にも馴染んできた11月。
それは突然あたしの前に現れた。

移動教室へ移動している時
筆箱を忘れてしまい
教室に戻ったあたしの眼に
彼、篠崎新(しのざきしん)が入った

「し…篠崎…くん?」
机にうつ伏せになっていた篠崎くんは
目を閉じていて眠っているように見えた。

あたしは起こそうと近づいた。

「篠崎くん…授業が始まるよ?」
肩に手をかけようとすると
彼はあたしの手を掴み引っ張った

体勢が崩れたあたしは
彼の胸に飛び込む形になってしまった。

「え?あ…あの…篠崎…くん?」
咄嗟の事に状況の掴めないあたし。
パニックになっている
あたしの顎をあげて、彼の唇が落ちてきた。


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