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ラストチルドレン
第3章 壊れていく日常・守りたいもの


その時だった。

校内アナウンスが入る機械音が響いて、すぐに達巳の名前が呼ばれた。

Γとりあえず、俺は職員室行ってくるわ。楓、ごめんな。文化祭やったのに」

あたしの頭を優しく撫でると、達巳は来た方向に向かって歩いていく。

Γ達巳!行かんといてよ!」

Γ大丈夫。ちゃんと説明するから」

何が大丈夫なの?

何を説明するの?

教師が納得のいく答えなんて、持ってないくせに。

泣き出してしまいそうなあたしを摩耶が抑える。

Γ達巳ー!」

叫んでも、達巳は振り返らなかった。

摩耶はとりあえず、写真を剥がしに行こうとあたしの腕を引っ張って歩き出す。

Γ今は、写真を回収しよ?すごい人だかり出来てるから」

あたしは、涙で歪んだ視界の中、写真部が展示してある教室へと歩く。

何で、そんな写真が出回っているの?

達巳をマークしていたの?

分からないことだらけで、頭がクラクラする。

どうか、達巳が悪くなりませんように。

お願いします、神様……。

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