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ラストチルドレン
第3章 壊れていく日常・守りたいもの

Γとりあえず、騒いでいる生徒もおるから先生たちは写真回収してくるから。達巳はこのまま帰れ」
Γはい」
そうして、俺は職員室を出て着替えるために自分のクラスに戻ろうと廊下を歩いていた。
すれ違う生徒は、俺を見ては怪訝そうな顔で見てくる。
どれだけの生徒が写真を見たんだろうか。
そんなことを考えていたら、前方から知った顔が見えた。
Γ瞳……」
Γなっさけない顔しちゃって。どうしたの?」
別れた以来、話すことの無かった瞳が勝ち誇ったように笑いながら近付いてきた。
Γ聞こえてたやろ?アナウンス」
Γあぁ。呼び出されてたね?写真のことかな?」
Γそうや。瞳、誰があんな写真撮ったんや。俺、誰かに見られてたってこと?」
Γクスッ。そうね、見られてたんじゃない?達巳、隙だらけだし」
Γ何か知ってるん?」
瞳は、長い髪をかきあげて、俺の耳元まで近付くと
Γ女の嫉妬ってね?怖いのよ?」
そう告げて、去っていこうとした。
Γどういう意味?」
Γあたしのことフッた自分に聞いてみれば?」
Γ瞳の仕業…?」
もう、歩いて行ってしまった瞳の背中を見つめて呟いた。

