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ラストチルドレン
第3章 壊れていく日常・守りたいもの

着替え終わり、教室から出ると楓と摩耶が俺を見たなり走ってきた。

楓は今にも泣き出しそうな顔をしていて、そうさせたのは自分だと思うと心が傷む。

Γ達巳…大丈夫だった?」

Γあぁ。謹慎やって!」

Γどのくらい?」

Γ分からん!けど大丈夫やから。心配すんな」

何が大丈夫なんだろう。俺はもしかしたら退学になるかもしれないのに。

でも、今は楓に言えない。

大丈夫だと、笑顔を見せて安心させたい。

Γこれ、達巳の写真取ってきた」

見せられた写真には、カズさんと初めて会った時の写真だったり、配送中の俺が写っていたりして、そのアングルからして、やはり犯人は瞳だと確信した。

あの日、瞳を抱いた時から既に恨まれていたのか。

バイトを紹介してくれたのも、全部俺に復讐する為だったんじゃないかと思えてくる。

俺は、瞳も傷つけたんだと改めて不甲斐なさを感じた。



俺たちの最後の文化祭は、呆気なく終わった。

謹慎中は、バイトも禁止だと担任に言われて俺は自宅で寝転んだまま何もしていない。

飯を食う気力さえ無い。

楓は、ちゃんと学校に行っているのだろうか。

あの屋上でまたサボっているのか。

楓に会いたい。

ただ、天井を見上げながら楓を想い続けた。



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