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ラストチルドレン
第4章 零れていく砂のように・堕ちる暗闇

翌日、あたしたちが思った以上に学校は騒がしかった。
昨日の放課後、摩耶とこっそり掲示板に写真を貼ったからだ。
幸いにも、先生達は職員会議を行っていた為、あたしたちには気付いていなかった。
そのせいか、クラスの人があたしたちに向かって最新のニュースとばかりに報告してくれた。
ーーー三年生の男子が、レイプした写真が張り出されてたんだって!
そう、騒ぎになればいい。
先生も生徒も学校中を巻き込んだ大騒動。
天罰が下ればいいんだ。
郷田俊樹なんて、退学でいい。
その代わり、達巳は……謹慎で済ませて欲しい。
強欲なあたしの願いを、先生たちに届いて……。
HRでは、騒ぎを納めようと担任が調査中の為、騒がないようにと、忠告していた。
そんな、忠告はまるで無意味と言った風に、納得いかないとクラスがざわつく。
Γあんなひどい事した生徒が居る学校には通えません」
学級委員の女子が、大袈裟に怯えたように見せて、怒りを露にした。
Γ落ち着いて……とりあえず事情を聞いているから。心配しなくていい」
担任は、困り顔でそう言った。
Γそれとだな、達巳の件なんだが…」
担任が話を変えようと切り出した話題に、クラスが静まる。
いよいよだ。達巳とあたしの運命の宣告が下される。

