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ラストチルドレン
第4章 零れていく砂のように・堕ちる暗闇



朝、携帯に担任から連絡があった。

俺は退学処分になったと。HRで、クラスの皆には報告すると言っていた。

覚悟していただなんて、そんなの強がりで。

いざ、突き付けられた現実に恥ずかしげもなく電話口で泣いた。

担任は、守れなくてごめんと呟いたが俺が悪いから気にしないでと、泣きながら言った。

俺の居場所であった、学校。

クラスの奴等とバカな話で盛り上がり、呪文のように心地のいい授業中の睡眠も、屋上でサボった緩い時間も。

そして、いつでも俺の隣に居た楓とのかけがえのない時間も。

すべて、終わった。

電話を切ってから、俺は無というのが相応しいくらい空っぽな心を抱き締めた。

楓は、俺のために犯人探しもしてくれていて、必死に俺を繋ぎ止めようと、守ってくれようとしていた。

それなのに、俺はただ家に居て何も出来ず、この瞬間を迎えた。

HRで、楓が聞いたとき、きっと泣いてしまうだろう。

そして、守れなかったと自分を責めるだろう。

楓は優しいから。

違うよ、楓は頑張ってくれた。

俺が悪いんだよって今すぐ言って、抱き締めてやりたい。

けど、そんなことをしても楓の沈んだ心は掬えるのだろうか?

どれだけ、言葉をかけても。

明日から俺は学校には行けない。

楓の隣に居られない。

その事実は変わらない………。

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