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ラストチルドレン
第4章 零れていく砂のように・堕ちる暗闇


修学旅行当日。普段は使わない新幹線が止まる駅に集合したあたしたちは関東を目指し新幹線に乗り込んだ。

一日目は自由行動。

二日目は遊園地。

三日目は体験学習。

二泊三日の旅に、達巳と離れてしまうという寂しさを胸に抱いて旅立った。

新幹線では、クラスの男子たちが騒いで先生に怒られたり、女子はガールズトークで盛り上がっていたりと皆、自由に過ごしている。

あたしは摩耶と隣同士で座り、変わり行く車窓の景色を見つめていた。

Γどこ回ろうかな~やっぱりお洒落な町が多いね。たくさん買い物しなきゃ」

摩耶はガイドブックを読みながら楽しそうに想いを馳せていた。

Γそんなにお小遣いあるの?」

Γこの日の為に働いてたからね~」

Γそうなんだ、あたしはお母さんに頼んで少しだけいつもより多目に持ってきたけど、服とかは買えないな」

Γじゃあ、あたしの服選ぶの手伝って!なるべく早く済ませて、楓の行きたいとこ、いこ?」

Γいいよ、ゆっくり選んで?あたしは特に無いから」

別に投げやりで言ったわけじゃない。

本当に、行きたい所が見つからないだけ。

元々、そんなに都会に憧れも無かったし。

Γじゃあ、適当にブラつこう?あ、ここ有名なパンケーキのお店だ!ここ行きたい!」

普段は、強気でサバサバしている摩耶だけど、こうやって、目を輝かせている摩耶はとっても可愛い。

あたしは、笑いながら車窓からガイドブックに視線を移した。

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