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ラストチルドレン
第4章 零れていく砂のように・堕ちる暗闇


あっという間に到着した気がした。

午前11時、生徒はそれぞれ自由行動が許された。

あたしと摩耶はとりあえず服を見に行くため、地下鉄に乗る。

田舎には、地下鉄なんて無くてそれだけで新鮮だった。

きっと、達巳なら目を輝かせて乗っただろう。

Γうわ~すごっ!今日平日だよね?」

地下鉄を出て、とりあえず入ったデパートの中はお洒落な人でいっぱいだった。

お爺ちゃんお婆ちゃんしかいない、廃れたデパートとは大違いだ。

Γ見て見て!これ、こないだテレビで紹介してた服や」

テンションマックスの摩耶に連れられたのは、ギャルっぽい服が多いお店。

店員さんも、金髪や茶髪の若い女性で摩耶を見るなり接客モードで近寄ってきた。

Γお姉さん、細いからこういうの似合うと思いますよ」

Γえ~マジ?試着しようかな~」

摩耶もノリノリで服を選ぶ。

露出度の高い服を手に取り、試着室に入っていくのを見送る。

その間も別の店員さんが、あたしに服を勧めてきた。

Γお姉さんも、こういうの似合うと思いますよ?」

Γあたしは、別に買わないので」

Γえ~試着するだけでもいいですよ?」

こういう店員さんはしつこい。

それは、田舎も都会も同じだった。

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