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ラストチルドレン
第4章 零れていく砂のように・堕ちる暗闇

声を掛けてきた男性は、茶髪にスーツを着こなしたモデルのような人だった。
その隣には、黒髪に眼鏡をした目元がキツい男性がこれまたスーツで、立っていた。
二人とも、美形。その印象が強かった。
Γえ?あ、あたしたちこのお店に行きたくて探してたんですけど見つからなくて……」
摩耶が、完全に二人のイケメンにノックアウトされているのが表情で分かった。
Γあ、ここ知ってるよ~美味しいんだよね~。ここから少しだけ歩くとあるんだけど、案内しようか?」
茶髪のイケメンが笑顔でそう言えば、摩耶はブンブン頷いていた。
Γいいんですか?お時間大丈夫なんですか?お仕事中ですよね?」
あたしたちは助かるけど、さっきから隣の眼鏡イケメンが物凄い顔で隣の茶髪イケメンを睨んでいたから一応聞いておかないと。
Γ大丈夫だいΓ大丈夫じゃないでしょ」
茶髪の言葉を遮って眼鏡の低音ボイスが轟く。
Γ史華(フミカ)さんが待ってますよ?」
Γ大丈夫だって。待たせても。それに、この子たちが探しているお店は俺たちの進行方向にあるんだし?」
Γそうなんですか…ここは進藤君の方が詳しいですもんね。じゃあとりあえず急ぎましょうか」
眼鏡がまとめると、あたしたち四人は歩き出した。

