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ラストチルドレン
第4章 零れていく砂のように・堕ちる暗闇


Γ良かったらいつでも、連絡して?こっち来ることがあったら今度はゆっくり遊ぼうね?」

進藤さんのキラースマイルに溺れる摩耶は、柏木さんにも声を掛けた。

Γ柏木さんは、名刺無いんですかぁ?」

Γ大事な商売道具をナンパの道具にしたくないので」

空気が凍るとはまさにこの事。

眼鏡を人差し指で上げると、真顔で答えた。

柏木さんが正論だとは思うけど、オーラがブラックだ。

摩耶も顔が引きつっていた。

Γあはは、柏木さんは真面目なんだよ~。そうだ、他に行くところもあるの?良かったら今説明しようか?」

進藤さんは、必死に和ませようと話題を変える。

摩耶も次に行く目的地の案内を聞いていて、気まずい空気が流れてるのはあたしだけだ。

隣をチラリと見ると、真顔で前方を見つめるだけ。

早く着かないかなぁ、なんて思っていたら。

Γ楓は?行きたい所無いの?あたしばっかり付き合わせちゃってるし。せっかく詳しい人に出会えたんだから、聞いとこうよ!」

摩耶が振り返りそう言うけれど。

Γ特にないかな……あるとしたら綺麗な景色が見える場所かなぁ。写真に納めたいの」

普段から写真を撮る趣味はないけれど、達巳のお土産を考えたとき、写真がふと思い浮かんだ。

あたしが見てきた景色を、思い出話と共に渡したいなって。


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