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ラストチルドレン
第4章 零れていく砂のように・堕ちる暗闇


愛を確かめあった後、コーヒーを入れて一息していたら、楓が10枚の写真を渡してきた。

そこに映るのは、壮大な景色と言えばいいのか。

高い所から撮ったであろう、風景写真。

遠くに小さく見えるビルの群れ。

手前にはのどかな田園風景。

空の蒼さと、緑のコントラスト。

とても、好きな風景だ。

Γ通りすがりの人にね、色々教えてもらったの」

とてもいい景色があるって、この場所を教えてくれたんだとか。

Γ…それって男?」

Γえ?うん。そうだけど」

何だかモヤモヤするこの気持ちは、嫉妬なのか?

少しだけ苛ついた。

Γふぅん…」

Γダメだった?この写真気に入らない?」

Γ気に入ったよ?でもちょっとムカつく」

Γえぇ!?何でよ!」

ちっとも、分からないと言う楓のせいで余計にイライラを募らせた。

こんなことで、ムカつく俺って小さいな。

そう思いながら、写真を片付けた。

Γありがとう。お土産。俺も楓に報告があるんよ」

そうだ、イライラしてる場合じゃない。

楓が修学旅行に行っている間に、俺に変化が訪れたんだ。

Γなになに?」

ワクワクしたような目で急かす楓が可愛くて、イライラはどっかに飛んでいった。

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