この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ラストチルドレン
第1章 拾われた体・あたしの気持ち


「ねぇ…達巳。将来の夢とかある?」

「何?急に」

「あたしはとりあえず今の家出て働きたい。どこでもいいから自分で稼いで、自由に暮らしたいの」

「そっか…俺はなんやろなー。今働いてるけど、正直金貯まらんし。俺も絶対家出る」

達巳が言った、「働いてる」というキーワードに引っ掛かった。

あたし、達巳が働いてるの知らなかった。

「達巳、働いてるんや。何かいいな。あたし、バイト絶対ダメって言われた。羨ましいな」

「楓んちは厳しいんやっけ?」

「まぁね。母親がうるさくて。父親はほとんど家に帰ってこんけどねー」

どっかで、女作ってるんだろうなってぼんやり思っている。

これは、ただの女の勘だけど。

「どうせ、いつかは働かなきゃならんのやから。楓はまだ働かんでいいよ」

「それもそうやね。あぁ、玉の輿とかに乗れば一生働かなくて済むのになぁ」

「楓が玉の輿?ウケるわ」

「何でよー?」

「絶対、我が儘言うて男に逃げられそうや」

「それもそうやね。あたし気分屋やし」

それからは、お互い黙って空を眺めた。

何であたし、将来の夢とか聞いたんやろ。

ただ達巳の声が聴きたくて、話題振ったのかもしれん。

達巳は多くのことを語らないから。

あたしが聞かないと、何も言うてくれん。

ちょっとだけ、寂しいと感じた。





/247ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ