この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ラストチルドレン
第1章 拾われた体・あたしの気持ち

昼休みの始まりを告げる鐘が鳴った。

あたしたちは、屋上から教室まで二人で戻る。

行きは、あんなにどんよりしていた気持ちも達巳が隣に居るだけで晴れ晴れとしていて、あたしは思ったよりも単純な人間なのかもしれない。

教室に入ると、それまで騒がしかった空間が静まり返りあたしたちにたくさんの視線が集まった。

達巳と目を合わせると、達巳もよく分からないようで首を傾げた。

「達巳君!どこ行ってたんよ!」

その沈黙を破ったのは瞳だった。

物凄い剣幕であたしたちの前まで来ると、あたしを一睨みした後、甘ったるい声で達巳の腕を掴んだ。

「あたし、めっちゃ探したんやからね。一緒にご飯食べよう?」

達巳は苦笑いしながら謝り、瞳に引っ張られて行った。

取り残されたあたしは、大変だな達巳も。なんて気楽に思いながら、自分の座席に座る。

「楓…大変なことになったね」

小声で話す摩耶に、どういうことか聞いてみたらさっきの沈黙の理由を教えてくれた。

どうやら、彼女である瞳が彼氏の達巳を散々探したが見つからず、泣き出したようだ。

そして、迎えた昼休み。

彼女でもない、あたしが達巳と一緒に教室に現れたことで瞳の怒りを買ったようだ。

皆、これはヤバイぞと思ったに違いない。

あたしたちにとっては、今まで通りの日常が瞳にとっては大問題な事らしく、摩耶はあたしを心配していた。


/247ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ