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ラストチルドレン
第5章 絶望の果てに・失った光

「お腹いっぱーい!」
結局、達巳のオムライスもバクバク食べちゃってお腹はパンパンだった。
「次、どこ行く?」
時間はまだ13時半。何しようか悩んでいたら、達巳が少し難しそうな顔をして顎に手を置いている。
「どうしたの?」
「いや、時間あるなら少し遠出しようかなって。折角駅前だし電車でどっか行こうかな」
「さんせーい!でもどこに行く?あたしあんまり遠いところ詳しくないや」
地元から出たことが無いあたしは、県外どころか県内でさえ知らない場所が多い。
昔から家族で遠出もしたことが無かった。
「俺に任せてくれたら、楽しいところ連れてくよ?」
あたしは達巳に任せることにした。
そんな言い方されたら期待しちゃうよ?
「じゃあ、楓。行きますか」
お会計を済まして手を繋いであたしたちは駅に入る。
達巳が切符を買ったからどこまで行くのか分からず、それがまたドキドキさせた。
「着いてからのお楽しみ!」
達巳は行先を告げずに電車に乗り込んだ。

