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ラストチルドレン
第1章 拾われた体・あたしの気持ち


あたしの席を囲むようにして仁王立ちする女子の数は9人。

瞳とよく行動を共にする仲間。所謂グループってやつ。

あたしと摩耶、それに達巳はグループに所属してなくて、達巳に至っては分け隔てなく誰とでも仲良くしていたから、グループなんて面倒なものには入らなかった。

授業中のグループ作りも、休み時間も昼食も、なんなら排泄まで仲良く金魚のフンのように群れを成して行動する彼女たちに、尊敬すらしている。

あたしには、無理だから。

仲良くは出来ても、そこまで一緒には居られない。

「瞳の彼氏に何でべったりしてるわけ?」

あたしの真正面に立つ女子が冷めた声で問いただす。

出たよ。当の本人に言われるならまだしも無関係な奴等にとやかく言われるなんて。

正義を振りかざしているつもりだろうか?悪者のあたしを成敗しに来たのか。

馬鹿らしい。あんたたちだって、前は達巳狙いだったくせに。

リーダーの瞳が、達巳を狙っていると知って嫌々応援するフリをしているくせに。

心のなかでは、何を思っているのか分かりゃしない。

女子とはそういうものなんだろう。

特に学校という閉鎖的空間においては。

ここで、あたしを攻撃すれば間違いなく瞳からの株は上がる。

リーダーに媚売って楽しいのだろうか?



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