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ラストチルドレン
第5章 絶望の果てに・失った光

郷田、郷田、郷田ぁぁぁぁぁぁ!!
頭をかきむしる。自分を痛めることしか出来ない己の手。
守るって難しいんだな。
Γあは、あははは」
可笑しくもないのに、笑えてきた。
誰かアイツを、郷田を殺してくんねぇかな?
楓を苦しめて、更に俺を苦しめて。
高峰さんを巻き込んで。
俺が消えたらいいのか?
楓と別れて、もう関係無いってなったら。
郷田の言いなりにならずに済んで、思いっきりやり返すことが出来るのか?
どれが正しい?
何をしたらみんなを守れる?
帰宅しても、イライラと心のざわつきが酷くて、楓に電話することを避けた。
メールを送ると、すぐに着信があってそのあと留守番電話に楓の声が録音された。
Γ何かあった?達巳、電話ちょうだい?」
その声を聞いたら泣いてしまいそうで。
やっぱり楓にはメールで謝った。
しばらく電話出来ないと。
それから、携帯をベッドに投げて聞こえないようにした。

