この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ラストチルドレン
第5章 絶望の果てに・失った光

思いっきり吸い込んでみた。
あれ、何にも変わらない。
もう一度吸い込む。
………うん、変わらないや。
カズさんに騙されたのか。
燃やしたクスリの火を消した。
クソ全然変わらないじゃない……か。
と、思った時だった。
体がフワリと浮いたような気がして。
それから、脳ミソがグラグラしたと思ったら一瞬で高揚感が襲ってきた。
Γははっ!なんだコレ!」
視界が歪む、でも面白い。
俺、生きてる?何か座ってる感じがしない。
これがクスリの力?
静かに瞼を閉じたら、花火のような光がちらつく。
目を閉じてるはずなのに。
すげー、イライラも無くなって何だかいい気分。
鼻唄さえ歌いたくなる。
ああ、これがカズさんの言うこの世への苛立ち、不条理さ、何もかも忘れられるってことか。
確かに、これは効くな。

