この作品は18歳未満閲覧禁止です
ラストチルドレン
第5章 絶望の果てに・失った光
夜の公園に、楓を置き去りにしてどこまでも最低だ。
楓の泣き声が風に乗って耳に届く。
何度も俺の名前を呼ぶ。
一度も振り返らずに公園を出て気が付けば俺は走っていた。
逃げたんだ、楓からも自分からも。
もう手を出さないって、一度きりって思ったクスリが今は無性に欲しい。
張り裂けるような心の痛みを消したくて。
もう何も考えたくなくて。
足は繁華街に向かう。
どこまでも堕ちていく。
ごめんな、楓。
――――最低でごめんなさい。