この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ラストチルドレン
第5章 絶望の果てに・失った光

「もう手引け。クスリはアカン。彼女にちゃんと謝れ。それが男や」
「はい…」
「心細いなら着いていこうか?」
「いえ、大丈夫です。高峰さんの言葉で俺、覚悟決めました」
「そうか。お前のそういう素直な所も好きやから。男に好き好き言うのも気持ち悪いけど」
そう言って笑いながら俺の頭を乱暴に撫でた。
「今日は俺の奢りや。ラーメンでも行くか」
「高峰さんお金あるんですか?」
「うるせー!借金のことは言うな」
俺の涙は笑いながら零れていって、本当にいい先輩を持ったなって感謝した。
高峰さんに一生ついていこうと。
「その代わり、今度女紹介してな?」
「スケベジジイみたいな顔してますよ」
「男は皆スケベやろうが!」
こんなにも笑ったのはいつ振りだろう。
心の荷物が消えた気がした。

